コラム

初心者さんにはどれ?おすすめの吉永麻衣子レシピ本

2022/12/14

こんにちは、吉永麻衣子です。「パン作り初心者なのですがどの本がおすすめですか?」という嬉しいご質問をいただくことがとても多いです。1冊目を出版してから10年ほど。この間に20冊のレシピ本を出すことができました。本当にありがとうございます。Amazonで吉永麻衣子と入れていただくと書籍が出てきますので、おいしそう!作りたい!で選んでいただいても大丈夫です。どれも簡単なパン作りのレシピばかりです。

家族構成によって、多少お勧めしたいレシピ(本)が変わってきますので、それついてご紹介します。いずれも「初めてパンを焼こう!」と思われる方にお手に取っていただきたいです。

独身OLさんには?

こねるだけードデカパン

「自分ひとりの分だからたくさんできても困るなー」なんていう方こそ、「ドデカパン」からどうぞ!

保存容器に材料を入れてスプーンで混ぜるだけ、焼くのはトースター、フライパン、魚焼きグリルなので一人暮らしの小さなキッチンでも場所に困らず焼いていただくことができます。

おそらく1個焼けば3回分くらいの食事の量だと思いますので、1回目は焼きたてを!2回目はトースト、3回目はサンドイッチでお召し上がりいただければ最高だと思います!

手作りパンを会社にもっていって食べていたら、きっと注目の的ですね。または、ちょっとお友達とおうちパーティをするとき、「ドデカパン」においしいオリーブオイルと塩、チーズなんてあれば素敵なパーティになると思います。

もちろん生地は1日に1回以上(朝出勤前と寝る前などに)、スプーンで混ぜてもらえれば3~5日保存可能ですので、忙しい方でも無理なくお楽しみいただけます!書籍はこちらです。

子育て準備の妊婦さんには?

独身のときは夜まで飲んで、好きなものを食べてという生活をしている方も多くいらっしゃると思います。私もそうでした! 仕事終わり、仲間とラーメンを食べて最終電車で帰り、翌朝7時に出社するようなサラリーマン生活を満喫していたので(笑)でも、妊婦時代から体に気を付けるようになる方が多いと思うので、少し時間に余裕のある妊婦時代にパン作りを練習しておくといいですね!

OLさん向けにも書いたドデカパン」は形は武骨ですが、びっくりするくらい簡単で美味しく焼けるのでお勧めします。また、「作りおきパン」の2冊もおすすめ!簡単に作れる生地で、トースターやフライパンで焼くレシピが豊富です。パン屋さんに並んでいるようなパンが焼けるので時間があるときに練習するのは良いのかもしれません。きっとご主人も喜んで下さるパンがたくさん掲載されていると思います。

「2冊のうちどちらか1冊!」といわれれば、黄色いほうが簡単です。「切りっぱなしパン」と言って、生地を切って焼くだけという工程のものが多く掲載されています。

赤ちゃんの離乳食には?

「初めてのパンはママのパン」というフレーズがかわいくてとても好き。自分の子どもに手作りのパンを食べてもらえるって本当に幸せです。手作りパンは離乳食としてもお勧めできます。野菜や果物を練りこんだパンは赤ちゃんだけでなく大人も美味しくいただけるので、「わざわざ」作るという感覚はありません。2023年1月よりオンライン講座(ホップクラス)でもお伝えしていきますので、妊婦さん、小さいお子様をお持ちのママさんは是非ご参加を!全国にお友達ができて楽しいですよ。

私の本は、すべての本に野菜入りのものを掲載しています。パラパラと見てもらって焼いてみたいな!と思えるパンがあるものをご購入いただき、その中に載っている野菜や果物を使ったパンを焼いてみてください。

私が実際に子どもに食べさせていて、とても便利だった「スティックパン」になっています。

「スティックパン」とは細長いパンのことです。スーパーのパンコーナー、バギーに座る子どもの目線の場所に売っていますね。あれを自宅で簡単に焼こう!という本になります。私のスティックパンは少し硬めです。それには理由があって、毎日せっかく口にするならくちどけの良いものではなく、しっかり咀嚼する必要のあるものを食べさせてあげたい、そう思ったからです。

だからといって、「スティックパン」は、離乳食後期、カミカミできるようになってから?そんなことはありません。

太めにカットして、柔らく焼きます。柔らく焼くためには、焼く前に常温で15分ほど置くこと。これだけです。真ん中の柔らかいところを牛乳に浸せば手作りパンでパン粥ができます。パン粥に使うパンも手作りなんて素敵ですね。

子どものためにパンを焼くことは、安心安全なものを食べてほしい気持ちはもちろん、ママが子どものためにパンを焼く姿が愛情に満ちあふれているので、私が伝えたい一番大切なことです。変な形だって、ママが一生懸命作ってくれたパンはきっと思い出に残るパンになります。

幼稚園・保育園児のお子さまには?

ママがどの程度忙しいのか、パン作りに時間がさけるのかによるかもしれません。やはりここでもおすすめは「ドデカパン」と「切りっぱなしパン」になるでしょうか。

その上で幼稚園児にアクティビティとしてパン作りをご提案させてください。

その際、楽しく学びながら使えるのが「子どもと作れる12か月のパン」(新潮社)「1人で焼けたよ!はじめての子どもパン教室」(主婦の友社)です。「パンどろぼうのせかいいちおいしいパンレシピ」(KADOKAWA)もとってもかわいいですが少し上級者向けかもしれません。

お子さまとパン作りをすること自体、少しハードルが高いなぁと感じられると思いますが、どこかひとつの工程を切り取って、そこだけ任せてあげてください。「今日は、形作るところだけをやってね! 後はママがやるからね!」と言えば、子どもは全力でその工程に取り組み、達成感を感じられると思います。

お子さまとのパン作りで、パン作り経験者ほどストレスなのが、子どもがパン生地を粘土のようにずっと手で触り続けることです。触れば触るほど生地は傷み、手にベトベトまとわりつくようになります。子どものすることですから、好きにしたらいいよ!とおおらかな気持ちでいられることもありますが、急いでいるとそうもいかない。

ですので、「子どもと作れる12か月のパンレシピ」では、すべて生地を切りっぱなしにして、積み木のように横隣りにして置き、形を作ることをご提案しています。また、「1人で焼けたよ!はじめての子どもパン教室」ではルビをふり、年長さん以降のお子様には1人でチャレンジしていただけるような1冊にしました。

夏になると“クワガタパン”を作ってくれる子どもたちが多いのですが、幼稚園児でもさほど生地を触りすぎることなく思った形に焼きあがっています。

幼稚園向けパン

小学生以上のお子さまには?

中学生向けパン

黄色い表紙の作り置きパン宝島社の作り置きパンの本PHPの一生使えるシリーズもいろいろな成形パンを載せています。

多くの生地を週末にこねて、平日好きなパンを焼く。作業時間が取れないときは冷蔵庫の生地を切って焼くだけのもの。少し時間が取れるときはそのパンをメロンパンやカレーパンに変身させましょう!

そして、やっぱり「ドデカパン」。こちらは保存容器に材料を入れてぐるぐる混ぜる生地作りのため簡単で楽であるのと同時に、大きなパンが焼けるので、食べ盛りのお子さまにはお勧めしたいと思います!

塾弁当や部活のためのおやつなど、手作りパンは出番が増えると思います。夏場のお弁当にもごはんよりもパンのほうが腐敗の心配がありません。

お子さまと一緒に作るのも楽しいですね。ぜひ次の世代へ手作りパン、手作りのシアワセを伝えてほしいと思います!

シニア世代の方には?

おからパン

60歳以上の方とパン作りをすると「私も若いころ焼いたことがあるのよ!」と逆にいろいろ教えていただいて講座が終わることが多くあります。そうなんです、みなさんパン焼きのご経験がおありなんですよね。

私のパン作りをお伝えすると「もっと大変な作業がたくさんあったと思うんだけど、これで終わり?」「これならおいしくて、楽しくて毎日続けられそうだわ!」とうれしい感想をいただきます。

みなさんお好きなのはアンパン。これは作りおきパン(主婦の友社)の白い本に載せています。包み方が分かれば、なんでも入れてフライパンで焼くことができますので、どの本にも載せている包む系のレシピを使ってもらえればそれでもいいと思います!

「パン屋さんで大きな食パンを買って少しは食べるんだけど、残りがカビてしまって」というおばあちゃんが「毎日焼くようになったのよ!食べたい分だけ焼けるのがいいわ!」と喜んで下さって本当にうれしいです。粉を買ってくるのが少し重いかなと心配ですが、家でする作業は難しい工程はないので楽しみながら作っていただけると思います!

宝島社から出ている作り置きパンの本には“豆腐パン”、“おからパン”のレシピもあり、健康的に過ごしたいシニアの方にはおすすめできます。

海外にお住まいの方には?

ドデカパン

海外からのお問合せも多く、「日本で売っているパンが食べたい!」とみなさんおっしゃいます。私にできることはレシピをお渡しし、ご相談に乗ることくらいなんですが、問題として多いのが材料が日本と違うこと。

材料の中でも小麦粉がとっても難しいですね。国によって分類の仕方が違うので手探りで探していくことになります。Facebookで展開している「海外でおうちパンを楽しむ部!」には各国のメンバーが材料や機材の情報を載せてくれているので、それを参考にしつつ・・・、私のレシピの中で海外でも楽しめるのは、まず「ドデカパン」です。もともとドデカパンは水分量が多いので、多少粉が違っても焼き上げることができます。まずドデカパンでいろいろな粉を試していただいて、使いやすそうなものがあれば作り置きパンに進んでもらえれば少し楽にパン焼きができるのかなと思います。

パンに入るイーストは生き物なのでどうしてもこうすればこう!と決まりがなく振れ幅が大きいです。海外ということに関係なく、パン作りについてはどんどん情報交換してみんなが楽しくおいしいパン作りができるのが理想だなって思っています。

お菓子も作りたい、自家製酵母もやってみたい人には?

そんな方には発酵生地の焼き菓子レシピがおすすめです!

イーストで冷蔵庫でじわじわ熟成させて焼き上げていきますので、ずっとつきっきりになることがなく、忙しい方でも焼いていただけると思います!

また自家製酵母だけの本ではありませんが、ちょい足し酵母の本には自家製酵母のおこし方を載せています。自家製酵母とイーストの併用で、ちょっと肩の力を抜いたパン作りをしませんか?というご提案をしています。

趣味でパンを焼いているわけでなく、デイリーで家族のために焼いていると失敗ができませんが、どうしても自家製酵母のうまみを取り入れたく、このようなご提案をしております。経験者の方にレシピ本を読んでいただくのはドキドキしますが、こんな思いがお伝えできればうれしいです。

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